30年間泣いていた<発達障害なんてない>

発達障害者雇用で就労していた筆者が、発達障害者が生きにくい社会についての考察や時事問題、自分&他のケース、独り言などをまとめました

<発達障害者雇用で働いていた筆者が、
発達障害者が生きにくい社会についての考察や時事問題、
自分&他のケース、独り言などをまとめました

「発達障害でメディアに出たい」の人の記事について疑問に思ったので編集部に質問してみた

まず最初に、この記事を見て欲しいです。

 

 

toyokeizai.net

 

 

 

 

最近、発達障害当事者を騙って(語って)前に出ようとする変な人が多くて、どうもなあと思っています。

発達障害あるあるなみなさんは、この記事を見て、何か変に思ったところはありませんか? 

 東洋経済に載るくらいの大御所なら一度は拝見した事があるのではないかと思ったのですが、全然知名度もないブロガーでちょっとびっくりでした。

顔出ししている発達障害ブログでは、発達障害でお水をやってるぽんこちゅ絵日記のマリチカさんとかいらっしゃいます。

 

取り上げる人は編集部の自由ですし、発達障害の自称でも正直確かめる術は読者にはありません。

しかし、この方の問題は発達障害で顔出しした=発達障害に意見するメディアスポークスマンになる」というおかしな部分にあります。 

 

 

発達障害当事者の「意見」がアルファブロガーに集約されることの危険性

 

最初に、この方が発達障害かどうかということは置いておきましょう。

(どうせ個人情報の部分は外には出せないとかそういうので片付いてしまう問題ですし、確認しようがありません。)

 

ブログは書き物ですし、他人との意見が違うのは当たり前です。また、顔出しするかしないかも選択制です。顔出ししたからといって、その人の述べていることはその人個人の意見にしかならないわけです。顔を出したからといって意見が強くなるわけではないです。

 

 

障害者がつらいことは山ほどあるのですが、そういう「弱者の意見のまとめ役」をしたり、弱者に寄り添うような意見を吐くふりをして、段々と自分の主張ばかりするようになって叩かれる人がいます。

 

おそらく、この方は障害を喧伝しているだけなので、叩かれる要素をこの時点で持っています。

 私はそういう一点突破型(自称)ブロガーにはなりたくないし、そういうやり方が、障害者の感じている不都合や非合理を社会に届ける良い方法だとはまったく思いません。

 

 

www.htt2415.com

で語ったように、障害者で真に困った人の発言できるのは、やっぱりその問題に直面している人だと思います。

だから、机上の空論になってもいけないし、一点突破(自称)のワナビアルファブロガーではいけないんです。

 

 私は自分の生活の一部をさらけ出すことによって、発達障害のリアルさを世の中に伝えたり、そういう人の声を集めていきたいと思っています。

 

 

弱者の声はデカくない

 

 

いつかニャートさんが「生きづらい人たちの生き方をまとめて本にしたい」と言っていたのですが、そういう埋もれがちな弱者の意見を拾うことが、本当の生きづらい人たちのなすべき意見の集約の仕方だと思います。

 

「一点突破型」を自称してしまうブロガーなんて、はっきりいって、その時点で「社会のために何かしたい」ということと矛盾してるんですよね。

別に「発達障害です〜」と言うのは構わないんですが、「私の意見イズ発達障害」というのは全然弱者に寄り添う行為でもなんでもなく、障害の福祉向上に繋がる行為でもないです。

 

 

 

 

こんな質問と意見を編集部に送りました

 

 

以下が私が編集部に送った質問です。

 

自分は発達障害当事者です。

 

 

「私がメディアになる」の方について記事を拝見しましたが、どうも「自分はメディアに出たい」という思いばかりが強いようで、あまり発達障害の啓発につながっていないような気がしています。

ブロガー同士意見が他の方とは違うのは当たり前なのですが、当事者会で聞いた事や当事者ブログで拝見することと、この「メディアに出たい出たい」と言っているサトエリさんとの意見が大きく異なるように思いました。
サトエリさんは「一点突破」を一生懸命目的にしているようですが、意見が「一点」になること自体が「当事者」意見の専横であり、メディアの横暴になってしまうと感じています。

 

 

また、発達障害系のブログで最近「発達障害ではないのに発達障害のフリをしている」方がいらっしゃいます。この方の掲載にあたって障害手帳の確認はされましたか?

自分も発達障害当事者でブログをやっているのですが、最近発達障害のメディアの発言権を牛耳ろうとしている「自称・発達障害の人」がいて、自分も妨害に遭ったりしています。
差し出がましいようですが、今後発達障害の方の意見を載せるのであれば、障害者手帳の確認や、ディスクレパンシーの開きを確認した旨や証拠の掲載をお願いします。
そうでなければ、障害者でないのに「障害者の意見」になってしまう恐れがあり、本当に困っている障害当事者が困ります。

 

私は自分でも発達障害のブログを運営していますし、発達障害の当事者たちのブログも拝見しております。しかし、この方の名前もブログも一度も聞いた事がありません。
3年ブログやってて173人しか読者がいない時点で大手メディアに掲載されるような方なのかな? というのも正直なところ疑問です。

 

 

>>>

 

 

そもそもなんでこの人大手メディアに取り上げられたんでしょう? 

別に嫉妬とかそういうのはまったくないのですが、発達ブログ界ではほぼ聞いたことがなかったもので掲載の経緯が気になりました。 (まあ世の中コネとかあるので一概には言えないですし、発達障害でも100人いればいろんな意見があるのは承知です。)

ブログ記事を見ていても他のアルファブロガーの名前を借りてるだけで虎の威を借る狐状態でしたので、どこか変だと思いました。

 

 

 

障害使って「私イズメディア!」というのはそもそもメディアと障害名の濫用である

 

栗原類さんのように、自分はモデルとしてうまくいったけれども、それは母親や周りの理解があったからだった、とか、こういう支援によって僕はうまく生き延びることができた、っていうのはありだと思います。発達障害が名前の先についてしまうような人は、やっぱり自己都合でしかものを考えたりすることのできない超利己的な方だと思いました。

 

私は、生きづらいから、こういう生き方ならなんとか生きられる人がいる、という意味もこめて、ベーシックインカムの署名運動などをしています。

 

www.change.org

 

 今この活動は開始から数ヶ月で183名の方の署名をいただいてます。

就職の問題や経済的に、発達障害者はそれだけ追い込まれているということです。

 

マス=数は正義だというのなら、この署名より少ない読者数しかいないブログって、発達障害者の声を全然拾ってないということになります。

「あたしは 発達障害だ!え!?あたしの意見を聞けオマエラ!」の姿勢では、誰もブログ見ませんし、それでは社会啓発のためにブログをやってる意味がないと思います。

 

 

「私は発達障害だ」「メディアになるぞ!」と豪語される方へ

 

あえてお名前は書きません。

 

発達障害というのはそれはあくまでアイデンティティの一側面なので、勝手に「私がお前らの意見の一点突破! 集約してやるわ!」というのは障害名の濫用ですし、まわりの発達障害の人がとても迷惑です。少なくとも、こういうアメリカ人みたいな「自分アズナンバーワン」な考えの人と私の発達障害についての見解は180度違っているといっていいでしょう。

そういう方が「一点突破」ブロガーになることが、果たしてメディアのあり方として正しいかどうか、メディアの中の人にもう一度考えていただきたいです(とくに東洋経済の方)

 

 

発達障害で本当に困っている皆さんも、なんだかおかしい「自称・発達」の人がいたら、とりあえずツッコミしてみましょう! 

 

 

当ブログの画像・文章の転載を禁じます(リンクありの引用を除く)