30年間泣いていた<発達障害なんてない>

発達障害者雇用で就労していた筆者が、発達障害者が生きにくい社会についての考察や時事問題、自分&他のケース、独り言などをまとめました

<発達障害者雇用で働いていた筆者が、
発達障害者が生きにくい社会についての考察や時事問題、
自分&他のケース、独り言などをまとめました

発達障害者が障害枠で働くメリットとデメリットについて

ついこの間から親の知り合いの施設で、障害者として働かせてもらっている。

非正規ながら様々な職を転々としてきた自分にとっても初の障害者就労である。

試用で、ほぼ正式な時間で数日働かせてもらってみたが、良い面と悪い面があるので正直続けるか迷っている。

 

 

障害者枠で働くメリット

 

 

①職場の理解

人事の方は障害特性について勉強していただいていたようで、自分のデスクには何も物がなかった。

また、OJTの間にメモをとると、何もこちらからお伝えしてないのに待っていただけたりする。

 

先に人の顔と名前が伝えづらいこと、挨拶が苦手なことを伝えておいたのだが、初めて昼休憩で一緒になった方が「名札持ってきますね」と、申し訳ないのであるが持ってきていただいて、名前を早く覚えることができた。迷惑をかけて申し訳ないけれども、「こうしていただけると助かりますという事」

を職場の方が先に知っていてくれるということは、障害者として働く上で精神的にはとても楽な環境である。

 

 

②割り振られる仕事が最初からほぼルーチン

最初にできる事とできない事を伝えているので、できないと言った事は基本回って来ない(今のところは)。ただしその中に突発的な事が起こると、担当者がいないと大変である。

ただし割り振られる仕事内容については、頑張れば高卒か高校生でもできる簡単な(ひたすら封入したりひたすら入力したり)の仕事である。

電話(受信)は無理なので回って来ない模様。

 

③ストレスが(普通の会社員に比べれば)少ない

勤務先では幸い、上司が対人心理系に学もしくは理解のある方だと思われ、職場の全体の空気が他人への気遣いを尊重する環境となっている。(自分も見習っていきたい。)

どんなに小さなチームや店舗でも見えないところで上司の持つ空気は職場に出るので、やはり監督者や指導者の力は大きい。

また、私は最初からかなり疲労しやすい体質であるという事を伝えてあるので、残業ほぼなしと伝えられている…が、なかなか時間内に作業が終わらなくてちょっと苦しい。(これは私の無能さゆえ。)

ちなみに花形系男性社員はバリバリ働きマンである。

 

 

 

障害者枠で働くデメリット

 

最低賃金で働く問題

 私の時給は930円である。これは、神奈川県の最低賃金である。

パートタイム勤務をしているが、このままいくとフリーター時代と変わらない状況になってしまう。

ちなみに、30代平均年収は女性が298万円だそうだが、私の見込み月収は月に多くて10万円前後、ボーナスもないので、うまくいっても130万前後にしかならない。

ちなみに、私の時給は都心のパン屋のレジよりも低い。
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池袋のパン屋さんのレジ時給は1000円である。コンビニでも都心では1000円台のところがある。

私は新卒大学生でありながら、そこらの女子大生の時給よりも低いのである。

 

 

②通勤問題

職場の施設が遠いため、乗り換えが複数回ある。

何度も乗り換えがあると、一本電車を逃すと次の乗り換えが1本ー2本分遅くなってしまい、遅刻の危険性が高まる→突発的なことに不得手な発達障害者にはきつい。

なので、できるだけ近所に引っ越したいが、低賃金のためそもそも引っ越しができないという矛盾に陥っている。当然ながら、障害者枠の非正規雇用者のために駐車場なんてなく、寮にも当然入れない。

家賃補助もないので住居を選ぶことも不可能である。

 

 

③出勤時間問題

また、本来の出社時刻が8:30(=日本だと8:00)と早めで不便な場所にあるため、これがきつい。今はまだ試用段階のため出勤時間をずらしてもらっているのだが、これが本当の時間になったら地獄だと思う。

当然新人なら、30分に行けだの1時間前にいろだの謎慣習(←自分のための豆知識:これは本来勤務時間外労働にあたるため法的には残業)があるので、普通の方でも7時台出社多数のため、私には難しい。

 

明日以降のブログで説明を加えるが、発達障害者は脳の覚醒レベルがきわめて遅いので、朝寝坊をしやすい。幼稚園の頃から朝起きることが本当に苦手だった。

無理やり早起きするととにかく原因不明で頭がくらくらするのとお腹が痛くなるので困っている。ロングスリーパーに加えて概日リズムが夜型のためこれが本当にネックである。

 

④職務内容

仕事は事務補助なのだが、時折障害的に難しいコミュニケーションもある。

ちょっと怖い人たちがいるので、その人たちと折衝する時がしんどい。

今振られている事務作業はできなくはないが、やっぱり正確性に欠けるし動作が遅いと自分で感じる。

 

非正規雇用による職業の非安定性

これは障害者非障害問わず言えることなんですが、何なんでしょうかね。

とりあえず私も少額でいいんでボーナス欲しいんですけど。

ただ、この働きぶりしかできないのに企業に求めたら 本当に害悪でしかないなと思う。どうして国は年金などで補填してくれないんだろう?

 

発達障害が障害者枠で働くことまとめ

 

 →理解の良い職場にあたれば精神的に楽。でも賃金が自立生活には至らない。

 

健常者として働くよりもデメリットの方が若干目につく感じです。

そして、やはり発達障害者にとって事務仕事は難しく、ミスしないかどうかかなり神経をすり減らしている。(上司の方社員の方すみません。)

 

周りの人のように器用な働き方ができるわけがないのだが、最低賃金で働くことが一番のネックである。(かといって、こちらの施設でフルの仕事の内容を自分がこなせる能力はない)

このままだと月に10万稼ぐのがやっとで、自立した生活や、一人暮らし、ましてや老親の面倒を見ることなどできるわけがない。

 自分にできそうな仕事(レジ打ちとか)を選んでダブルワークさせてもらうしかないと考えているが、それで今の職場に逆に迷惑をかけても困るから言い出せなくて困っている。

 

また、最低賃金しか貰えないので生活保護をもらって補填することも考えているが、発達障害に受給は厳しいのだろうか?  

とりあえず4月の予定月給は10万円(手取り8万円)の予定。

職場近所に引っ越したりすることはおろか、まともに生活できません。

 

 

 

*2017年6月9日追記

発達障害者のための障害年金受給拡大署名にご協力と署名をお願いします。

キャンペーン · 厚生労働省: 軽度含めた発達障害者への障害年金の拡充を! · Change.org
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