30年間泣いていた<発達障害なんてない>

発達障害者雇用で就労していた筆者が、発達障害者が生きにくい社会についての考察や時事問題、自分&他のケース、独り言などをまとめました

<発達障害者雇用で働いていた筆者が、
発達障害者が生きにくい社会についての考察や時事問題、
自分&他のケース、独り言などをまとめました

ダイバーシティ時代の職業ヒエラルキー(障害者雇用たこ、派遣社員に睨まれる)

※長文です

 

こんばんは、発達障害持ちで精神障害枠で働くたこです。

身分はアルバイト、時給は神奈川県最低賃金の930円で見込み年収96万円です(枕詞)

 

職場で10年以上働いてるのに正社員になれないアラフォー派遣社員の方がいるのですが、自分を売り込もうと必死なのか、何かにつけて私と比較して職員に言いふらしてマウンティングしてくるので、最近それがいやなのもあって会社に行きたくありません。

(しかし某うつ病ブロガーしかり、なんで女ってマウンティングすることでしか優位性を保てないのだろう…)

 

今回は、小さな職場でも生まれるこうした現代ヒエラルキーをわかりやすく見てみましょう。

 

 

職場の構図

 

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90年代までは非常にフラットな終身雇用&年功序列で、みんなそこそこお金をもらって暮らしていました。

年功序列はわかりやすい年齢階層によるピラミッドでした。

 

 

 

 

バブル崩壊後、派遣規制緩和解禁。

ここに派遣が加わりました。この時の最底辺が派遣社員です。

 

 

年末を越せない派遣切りの人のための年越し村なんてのもありました。 

 

派遣村 国を動かした6日間

派遣村 国を動かした6日間

 

 

2017年版・新会社ヒエラルキー誕生

 

 

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そこへ、私のような障害者雇用の人間が加わりました。私は「ポスト障害者雇用後の雇用体型ヒエラルキー」と名付けたのですが、

地上の最底辺の労働ヒエラルキーにいるのが障害者雇用の人間です。

 

 

 

人並みに就労できないのが障害雇用なのに…派遣ににらまれる

 

母は、「どうせどんなに頑張ったって同じになんか見られないんだから、社員にライバル視されなくていいのよ」と言ってくれますが、階層が近い派遣おばさんにはマウンティング対象になってしまい、色々マウンティングされています。

 

 

 

思い当たること

派遣社員に睨まれる経緯として思い当たることといえば、その派遣が社食を使えないのを知らなくて、社食を使ってしまったことがある。

(でも、こちらから言わせていただけばそれは知らなかったし、私だって非正規なので、正社員が使えるのに使えないサービスがある。)

 

正社員と派遣社員に格差がある制度が問題なのに、なぜ格下の障害枠に当たるんだろう。

 

派遣社員も同じ職場意識を持って職場で働くべき労働者だ。だけど…

 

そういうビジョンを持ちづらいのは、あまりにも派遣社員の労働環境が、直接雇用の人間と違うのが原因である。

 

最初マウントされているなあと感じていたけど、話すきっかけがあって聞いたら、「自分が派遣だったけど直接雇用で入る人がいてショックだった」と聞かされた。

 

確かに、それは納得せざるを得ない。

 

派遣というのは、技術をもった人が高時給で都合よく働くことのできることが本来の目的であったはずである。

 

しかし、それがいわゆる普通の事務職の話になったらまた違う。

 

派遣とは、つまり、派遣会社のモノ=商品である。

例えるなら正社員が大きな同一ブランドの機械部品であるのに対し、外から出荷されてきた単品の、レンタルOEM商品である。不要になったら契約更新はない。だから立場がとても弱い。

 

助っ人というよりも、派遣会社に帰属している人が他の企業で働くこと自体がやや不自然な構造である。

派遣社員は、運営側からすれば助っ人が雇えて、勤務態度が悪かったり、何かあったら人材派遣会社にクレームをつけられて、とっても便利な存在である。

 

でも、これは雇用される側にとっては悪法ではないだろうか。

 

技術職で高時給ならまだしも、一般人にとってはメリットがほとんどない。唯一あるとすれば定時で上がれるということだが、これは今、働き方改革の話が進む中でもっとも変わっていく部分だと思われるので、このメリットも薄くなるだろう。

 

こんな弱い立場の人と、会社に守られている正社員を一緒にすることは、障害者雇用と同じくかなり不自然なのである。

現代では、同じ職場の中に明らかにおかしな構図があることが否定できない。

 

 

 

障害者枠とは何なのか?

 

障害者枠は棲み分けされてると思ったら、意外とそうでもない。

なぜなら、発達障害は、知能に遅れはないし、見た目にもわからない。

ただ、コミュニケーションの取り方が違うのと、一般的な仕事ができないのである。

 

現在の正社員の特権は強すぎて、それと対照的に非正規の待遇が悪すぎて、どうにもうまく噛み合っていない。

この人間社会のアンバランスな場所に法で守られまくった障害雇用の人間が入ると、やはり派遣社員にしたら目につく部分が多いのではないだろうか。

(たしかに自分が派遣社員の立場だったら、嫌だなあと思われる。)

 

でもやっぱり、障害者雇用でハンデがあってできないことが多いのに、そんな理不尽な理由でマウンティングされるのは嫌だ。

なぜ日本の職場はここまで余裕がないのだろうか。

 

 

 

*2018年5月 ずっと改稿しようと思ってたところ、例の悪意に満ち満ちた(笑)コメントくださる方からコメント来てたので、やっと改稿しました。

たしかに今見るとかなりギスギス攻撃的な内容だったので、就労中は自分も相当追い詰められてたんだなあと思いました。

ダイバーシティって響きはいいけど、いろんな人がいるし、無理な就業や、空気を読んでテレパシー以心伝心しないと村八分にされる職場に発達障害が放り込まれると病みます。見た目が普通でも身体が無理なもんは無理なんです。

 

 

 

*2017年6月9日追記

発達障害者のための障害年金受給拡大署名にご協力と署名をお願いします。

キャンペーン · 厚生労働省: 軽度含めた発達障害者への障害年金の拡充を! · Change.org
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真のダイバーシティをめざして―特権に無自覚なマジョリティのための社会的公正教育

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